こども発達支援教室アクア blog

神奈川県伊勢原市にある児童発達支援・放課後等デイサービス こども発達支援教室アクアのブログ

不注意や多動の対処法 1

 結論から言うと、いわゆる訓練での改善が難しいのが不注意や多動の問題(AD/HD)です。もし、服薬せずともナントカ療法や運動・整体・サプリメント等によってAD/HDは治るという療育関係者がいたら、ちょっと眉唾ものと疑った方が良いと個人的には考えています。

 

 3歳前後で落ち着きの無い子の場合は、5歳くらいまでに自然と落ち着いて座っていられるようになるケースと、落ち着かないままのケースに分かれます。それまではAD/HDなのかどうかを客観的に判断する方法は現在のところありません。もしもAD/HDだった場合、そのままでの療育訓練の実施は難しいものになります(理由は後ほど述べます)。

 

 私たちは、仮にAD/HDの診断が出ていなくても、5歳を過ぎて多動や不注意の問題が大きいと感じたお子さんには受診と服薬を勧めているのですが、特に服薬については複雑な思いを抱かれる保護者が多いですし、そうした葛藤は十分に理解できるものです。保護者の中には子どもが少しでも楽になるならと服薬を試してみても良いのではないかと思っていたのに、学校の先生に副作用が心配だからと反対されたというケースもありました。

 

 それでも受診と服薬を勧めているのは、子どもの社会生活という文脈から見た場合に、多動や不注意の問題は子ども自身から様々な学びの機会を奪い続けるという、発達や学習にとってあまりに強烈な影響力を持っているからです。

 

2につづく